
「ランジェリーク」クリエイティブディレクター有馬智子さん
『ランジェリーク』クリエイティブディレクター 有馬智子さん(前編)
ランジェリーの仕事がしたくて、洗濯ラベルを見て電話。
それが、今の仕事についたきっかけです
ランジェリー界で活躍する方々のルーツ、ポリシー、そして夢を語って頂く、「Lingerie Talk @ Lingerie Press」。聞き手はランジェリーエディター・ライターの川原好恵。記念すべき第1回は、日本のランジェリー界に新風を吹き込んだ「ランジェリーク」のクリエイティブディレクター、有馬智子さんをお招きしました。
コレクションブランドのパタンナーを経て
ランジェリーデザイナーに転身
川原好恵(以下、川原):まずは、有馬さんが今の仕事につかれるまでのキャリアを教えていただけますか。
有馬智子ブランドディレクター(以下、有馬):文化服装学院のアパレルデザイン科を卒業したあと、あるコレクションブランドのパタンナー・生産管理を約8年務めました。そのあと、株式会社カドリールインターナショナル(以下、カドリール)に入社し、クロエ事業部に配属。その後、「ランジェリーク」の前身となる「アンジェリーク」の立ち上げに携わり、2011年に「ランジェリーク」がデビューしてから現職です。
川原:私が初めて有馬さんとお話したのは、「クロエ」の展示会でしたよね。お茶を出してくださった有馬さんの靴下がすごく可愛くて、話しかけたのを覚えています。
有馬:もう、かれこれ10年近いお付き合い。時が経つのは早いですね(笑)
川原:そもそも、なぜランジェリーの仕事をしようと思われたのですか?
有馬:ファッションの仕事はずっと続けたいと思っていたのですが、正直、洋服に飽きていました。次のステップを考えたときに、もともと好きだったランジェリーの仕事はどうかと、なんとなく考えていたんです。その時、私が好きだったランジェリーは「クロエ」かインポートのもの。そこで、何か突破口が開けないか、ダメもとでクロエのブラジャーに付いている洗濯ラベルに書いてある番号に電話したんです。そこはカドリールの品質管理でしたが、人事部につないで頂いたので、人を募集していないか尋ねたところ、たまたま募集している時期で、下着の経験はありませんでしたが、雇ってもらえたんです。
川原:10年来の知り合いですが、その話は初めて聞きました。洗濯ラベルがきっかけとは!
有馬:私の知る限り、それ以降は中途採用がないので、本当にラッキーだったと思います。

「ランジェリーク」ショールーム

2016年秋冬コレクションより。シーズンテーマは「La vie an Rose」