Lingerie TALK vol.13 『Aubade(オーバドゥ)』

『Aubade』ブランドディレクター クレール・マッソンさん(前編)

「ファミリー企業からグローバル企業に大きく変化するAubadeで、自分のスキルを活かしてみたかった

ランジェリー界で活躍する方々のルーツ、ポリシー、そして夢を語って頂く、「Lingerie Talk @ Lingerie Press」。

今回は、フランスを代表するブランド『Aubade』のビジュアルすべてを統括するクレール・マッソンさんをパリ国際ランジェリー展の会場でキャッチ!誰もがうっとしてしてしまうあのビジュアルはどのようにして生まれるのか、じっくりインタビューさせて頂きました。

「最初の上司は、創業者の血を引くアン・シャーロット・パスケ。彼女に教わったことは、私にとって何よりもの財産」

川原好惠(以下、川原):今日はランジェリー展でお忙しい中、お時間をいただきありがとうございます。まずは、クレールさんの今のお仕事の内容を教えていただけますか?

クレール・マッソンさん(以下、クレール):Aubadeのマーケティング、コミュニケーション、PRに関わることすべてを、10人のチームと共に統括しています。具体的には店舗やウェブサイトの内容とデザイン、スチールと動画を含むあらゆるビジュアル制作、カタログを含む販促物の制作、広告、ショッピングバッグのデザインに至るまで、人の目に触れるものすべてを見ています。

川原:Aubadeに入社されたのは、いつですか?

クレール:もう17年前のことになります。MBAを取得するためにビジネススクールに通い、そこを卒業してからAubadeに入社したんです。きっかけは、学生時代にAubadeで半年間インターンシップをしたことです。他にも生地メーカーなどでインターンシップを行いましたが、私自身、Aubadeという会社がとても好きでしたし、Aubadeからも声をかけてもらえたので就職しました。

川原:入社当時は、どのような仕事をされたのですか?

クレール:百貨店でどのように商品を売って行くか考えたり、販売スタッフのトレーニングをしたりする部署でした。百貨店担当の営業ですね。その頃はまだ、Aubadeの創業者の血を引くパスケファミリーが会社を運営していて、とてもアットホームな雰囲気でした。そのパスケファミリーの一人であるアン・シャーロットさんがAubadeで初めてマーケティング部門を設立することに。私もその一員となり、現在の仕事がスタートしました。彼女は、私が入社して最初の上司でもあります。創業者の想いを受け継ぐ、アン・シャーロットさんに仕事を教わり、Aubadeのルーツを直接聞くことができたのは、私の何よりもの財産です。

川原:それから今まで、ターニングポイントになるようなことはありましたか?

クレール:2006年にAubadeがスイスのCALIDA社傘下になった時は、会社にとっても私にとっても大きな転機でした。それまで、共に働き、家族のように感じていたパスケファミリーは会社を離れることになり、私自身の心も大きく揺れました。ただ、その反面、Aubadeというブランドに大きな可能性を感じていました。今後、ファミリー企業からグローバル企業に変わっていくであろうAubadeに関わることは、とてもエキサイティングなことだと思えたし、そこで自分のスキルを活かしたいと思い、私は会社に残ったのです。ご存知のように、その後のAubadeは路面店を積極的にオープンするなど、大きく変化し、成長しました。昨年は、新しいCEOが着任したり商品デザインを統括するマルティナ・ブラウンが入社したり、さらなる成長に向けて変化しています。オンラインショッピングの売り上げが好調に伸びるなど、商品を取り巻く環境も大きく変わってますね。

「パリ国際ランジェリー展」で、Aubadeのスタンドがあるのは、いつも入り口近くの一等地。つまり主催側も「フランスを代表するブランド」と位置づけているからです。スタンド内ではモデルが新作を着て、世界中から集まったバイヤーやプレスに披露します。(スタンドの写真は2016年1月撮影)

 
Aubadeのビジュアルに不可欠なのは、
ちょっとした”遊び”や”ひねり”

川原:Aubadeのビジュアルは一貫したストーリーを感じますが、あらためてそのコンセプトを教えて下さい。

クレール:クリエイティブであることはもちろんですが、そこに男女間のセダクション(誘惑)のゲームを感じること、センシュアリティ(官能的)であること、そしてファンタジーがあることでしょう。Aubadeはエレガントなブランドですが、ビジュアル表現はそれを真面目に正面から打ち出すのではなく、ちょっとした”遊び”や”ひねり”が不可欠なんです。

川原:Aubadeのビジュアルに登場するモデルは、完璧なボディですが、その条件は?

クレール:サイズはCカップかDカップ、バストは丸く、メリハリのあるカーヴィーなボディを持っていること。バストだけでなく、美しいデコルテであることも大切ですね。少し日焼けした肌のモデルを使うことが多いのは、どんな色でも似合うから。必然的に健康的な雰囲気のラテン系のモデルを起用することが多くなります。適度な筋肉も必要ですから、ダンサーを起用することも少なくありません。難しいポージングも要求しますし、撮影自体がハードなので、体力があることも条件のひとつですね(笑)。

2017年春夏コレクション。テーマは「PARIS」。このコレクションが作られていた時期に発生してしまったのが、パリ同時多発テロ。そこには、クレールさんをはじめ、パリを愛するAubadeの人々の想いが込められたのかもしれません。

 

次号(2/28公開予定)では、2017年秋冬に打ち出す、あらたなビジュアルキャンペーンについて伺います。

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