Lingerie TALK vol. 15 『ANNEBRA(アンブラ)』

『ANNEBRA』マネージングディレクター兼社長 スイッティ・アヌルット・ネーシリさん(前編)

 

「会社を受け継いだのは19歳のとき。
予定より早かったけれど、兄弟で力を合わせれば
きっとできると信じていました」

 

ランジェリー界で活躍する方々のルーツ、ポリシー、そして夢を語って頂く、「Lingerie Talk @ Lingerie Press」。
今回はタイ発のブランド『ANNEBRA』のマネージングディレクターであり、同ブランドを展開するウェーブウィリー社の社長であるスイッティ・アヌルット・ネーシリさんが登場。洗練されたランジェリーを手頃な価格で展開する『ANNEBRA』は、どのようにして生まれたのか、来日中のお忙しい合間にお時間を頂いて、じっくりお聞きしました。

タイ国内に22店舗展開
香港、ロシア、ドイツにもショップ展開

川原好恵(以下、川原):本日は来日中のお忙しい中、お時間を頂き、ありがとうございます。まず、『ANNEBRA』というブランドについて教えて頂けますか?

スイッティ・アヌルット・ネーシリさん(以下、スイッティ):『ANNEBRA』というブランド名は、私達がイメージする女性の名前「ANNE」と、代表的な商品である「BRA」を合わせた造語です。「Alluring glamour」「Luxurious style」「Refreshing by color」をコンセプトにデザインしています。ターゲットとしているのは、健康的で自信に満ち、すべてのことに興味を持つ積極的な女性です。

川原:『ANNEBRA』はいつスタートしたのですか?

スイッティ:2006年です。タイ国内で22店舗を展開するほか、 ディストリビューターと共に香港、ベトナム、ロシア、ポーランド、ドイツ、そして日本でショップを展開しています。日本とは、2008年にアカネ(日本の輸入総代理店である株式会社ローズキャンデリアの中山茜さん)と出会い、ビジネスがスタートしました。美しく社交的で、ママでありながら颯爽と仕事をするアカネは『ANNEBRA』の理想とする女性そのものですね!

川原:ヨーロッパテイストの洗練されたデザインなのに、とても手頃な価格ですね。

スイッティ:ありがとうございます。すべての商品を、タイのバンコクにある自社工場で生産していることが大きいでしょう。私の会社は、1974年に両親が創業した下着の縫製工場がスタートです。私の母は、仕立屋をしながら縫製技術を人に教え、自分で下着の専門店を経営していました。その後、サラリーマンだった父と結婚し、二人で下着を作る工場を始めたのです。現在は、ブラジャー、ショーツ、ラウンジウェア、水着を生産し、工場では約200人が働いています。はじめは、自社ブランドの他にアメリカのブランドの下請けなどもしていました。現在も外注を少し請けてはいますが、2006年に『ANNEBRA』をスタートして以降は、工場のほとんどが『ANNEBRA』の生産をしています。

ファッション感度の高いデザインにくわえ、ブラジャー4500~5400円、ショーツ1800~2500円、スリップ6900~8900円という手頃な価格帯も魅力。このようなビジュアルイメージも、すべてタイ国内で撮影されています。

百貨店の要望を聞いて商品を卸す下請けから
オリジナリティあるブランドを展開するSPAへ

川原:スイッティさんが会社を受け継いだのは、いつですか?家業を継ぐ事に対して、迷いはなかったのですか?

スイッティ:私が19歳、大学で経営やマーケティングの勉強をしていたときに継ぎました。約30年前のことです。実は、父が心臓の病気で急逝したのです。遅かれ早かれ、家業を継ぐと自分でも思っていましたが、予定よりずいぶん早かったですね。母は私が13歳のときに亡くなっていたので、私が継ぐしかなかったわけです。不安はありましたが、兄弟みんなで力を合わせればきっとできると信じて頑張りました。現在は、長男である私がすべてのデザインや生産を統括するマネージングディレクター、次男が国内のショップを統括する小売担当、三男が製品の輸出や素材・資材の輸入を担当、長女が経理を担当しています。四男はアメリカに留学したあと保険会社に就職しましたが、兄弟全員で助け合いながら経営しています。今回も兄弟三人で来日したんですよ。

川原:ずいぶん若くして会社を継がれたんですね。ここまでのブランディングを築かれるまではご苦労もあったのではないですか?

スイッティ:『ANNEBRA』を始めた当初は、今だから言えますが、海外の人気商品を真似たものでした。それを百貨店などに卸していたのですが、百貨店からも様々な要望があり、それに応えていくのは葛藤も苦労もありました。ある日、これではだめだ、もっと自主性を持ってオリジナリティを確立しなければと思ったんです。それからは、百貨店などへの卸しを少しずつ縮小させ、自社運営のショップへとSPA(製造小売業)化を進めました。それと同時に、デザインのレベルを上げるために努力し、今に至っています。現在、タイ国内の22店舗は100%自社運営です。

川原:製品のクオリティも高いですね。縫製工場での指導もスイッティさんがされているのですか?

スイッティ:そうです。日本の百貨店でも展開して頂いていますから、高い品質基準をクリアしなければなりません。タイという国は、昔から下着の縫製工場が多いのですが、時代の変化と共に閉鎖する工場も少なくありません。私の工場では、そこで長年キャリアを積んだ腕の良い職人を積極的に採用しています。

2015年秋にオープンした「ANNEBRA 東京代官山店」東京都渋谷区猿楽町23-7 tel 03-6455-3365
ほかに大丸梅田店、大丸心斎橋店、CRYSTA長堀店で展開しています。

 

*次号(3/31公開予定)では、『ANNEBRA』のクリエイションについてお話を伺います。

関連記事

  1. Lingerie Talk @ Lingerie Press vol.8

  2. Lingerie Talk @ Lingerie Press vol.4-1

  3. Lingerie Talk @ Lingerie Press vol.6

  4. Lingerie Talk @ Lingerie Press vol.5

  5. Lingerie Talk @ Lingerie Press vol.1-2

  6. Lingerie TALK vol.18『スロギー』

  7. Lingerie Talk @ Lingerie Press vol.3-1

  8. Lingerie TALK vol.12 『ワコール』

PAGE TOP