Lingerie TALK vol.34『Aubade』

『Aubade』取締役

マルチナ・ブラウンさん(後編)

 

私の夢は、すべての女性が

コンフォータブルとセダクティブ

の両方を手に入れること

ランジェリー界で活躍する方々のルーツ、ポリシー、そして夢を語っていただく、「Lingerie Talk @ Lingerie Press」。今回は、パリ国際ランジェリー展終了後に『Aubade』パリオフィスを訪れ、クリエイティブからセールスまで商品に関わるすべてを統括するマルチナ・ブラウンさんにインタビューさせていただきました。今年、60周年を迎える同ブランドは、キャンペーンビジュアルや店舗デザインなどを変革中。その指揮をとっているマルチナさんの素顔に迫ります。

新しく作ったベーシックラインは、世界的人気に
  

川原好惠(以下、川原):『Aubade』をインターナショナルなブランドへさらに成長させるのがマルチナさんの役割とのことですが、2015年に入社されて、具体的にはどんな変革をされてきたのですか?

マルチナ・ブラウンさん(以下、マルチナ):まずは、2つのベーシックライン(デザインを継続し、毎シーズン新色・新柄を出すコレクション)を作りました。1つは2017年秋にデビューした「ヌードエッセンス」。これはレースを使わず、ソフトなストレッチチュールでできたコレクションで、安定感のあるストラップと伸縮性があるリボンがポイントになっています。究極のナチュラルビューティを追求していて、着け心地も快適。黒に続き、2018年春はヌードベージュが加わり、秋冬にはレオパード柄が登場するので、楽しみにしていてください。もう1つは2018年春にデビューした「ローズエッセンス」。ストレッチ性に富んだローズ柄のジャカードレースを使ったコレクションで、快適さと官能性を持ち合わせています。

川原:確かにどちらのコレクションも、これまでの『Aubade』とは少し違う、モダンな印象を受けますね。

マルチナ:そうですね。『Aubade』らしいチャーミングな面はありつつも、とても軽くて、毎日着けられるものです。これは、世界で求められていること。どちらも海外では1〜2位を争う人気コレクションになりましたよ。

川原:まさに「インターナショナルなブランド」としての認知度アップに貢献したというわけですね。

マルチナ:それに、グラマーサイズの強化にも力を入れました。現在、カップサイズはGまで、アンダーは105(日本サイズ90)まで展開しています。このサイズ拡大は売り上げにも大いに貢献しています。

川原:2018年秋冬のイメージビジュアルを拝見しましたが、ずいぶん雰囲気が変わりましたね。

マチルダ:はい、ライフスタイルの中で見せるようにしました。その方が商品の魅力がより伝わるし、とてもシックでしょう?

川原:ブティックのインテリアも、これから変わっていくんですよね?

マチルダ:今、トロンシェのブティック(23 rue Tronchet)を変えて、これから他の店にも波及していきます。イメージカラーを赤×黒からオフホワイト×パウダーピンクに変え、ゴールドをアクセントにきかせています。フェミニンでクラシックな雰囲気にしたことで、よりパリっぽくなったと思いますよ。

マチルダさんが手掛けた「ヌードエッセス」。ミニマムでありながら、セクシーなムードを醸し出しているのはさすがです。

ストレッチ性に優れたジャカードレースを用いた「ローズエッセンス」。Gカップ、アンダー105(日本サイズ90)まで展開。

「ローズエッセンス」を使った「Parlez-vous Aubade(オーバドゥについて話さない)?」のキャンペーンビジュアル。

2018年秋冬より、これまでのボディを強調するビジュアルから、ライフスタイルを感じるビジュアルに変更。中でもマルチナさんの一番のお気に入りなのがこちら。「セダクションを、とてもAubadeらしく表現しているでしょ?」

大きなイベントより、インティメイトな雰囲気の中で語りたい

 

川原:『Aubade』は今年、ブランド設立60周年を迎えますが、何かイベントなど計画はありますか?

マチルダ:私は大きなイベントは必要ないと思っています。『Aubade』は素晴らしいブランドですが、ドイツやイギリスでは、それほど広く知られていません。認知度を上げるために、フランス国外のヨーロッパのジャーナリストやブロガー、インフルエンサーを招いて、『Aubade』の魅力を紹介したいと思っています。小さなグループを何回かに分けてパリのアトリエにご招待し、ブティックをまわり、最後はエッフェル塔で食事というプランです。大きなイベントを華々しくやるより、私はインティメイトな雰囲気の中でゲストの皆さんと直接お話ししたいと思っています。

川原:ステキですね。来日の予定はないのですか?

マチルダ:今年はぜひ来日したいと思っていますよ。日本でも、アニバーサリーイベントと同じように、私から『Aubade』の魅力をお伝えする場がもうけられれば嬉しいですね。

川原:最後に、マチルダさんの夢は何ですか?

マチルダ:年齢や肌の色、サイズに関係なく、すべての女性が、コンフォータブル(快適)とセダクティブ(誘惑)の両方を手に入れること。私はそんなランジェリーを作っていきたいですね。

川原:長いお時間、ありがとうございました。

パレ・ロワイヤル近くにある『Aubade』本社。パリの中心地でありながら、社内にはサンプルを縫製する部屋も。デザイン・パターンメーキング・サンプル縫製まで、すべて同じビル内でできる、物づくりには理想的な環境。

アトリエの片隅には、スタッフ同士が写っている写真を飾った、こんな可愛いコーナーも。

インタビューを終えて……

パリ国際ランジェリー展で『Aubade』のスタンドに行くと、いつも笑顔で挨拶してくださるマルチナさん。あまりに気さくなので、今回のインタビューで取締役だということを知り、ちょっと驚きました。スラリとした上背に黒の服、真っ赤の口紅、そしてビッグスマイル。その姿はいかにもパリジェンヌのイメージだったのですが、ドイツ出身だったのですね。「Aubadeをインターナショナルブランドに」という目標に向かって、着々と実績を積み重ねて行くマチルダさん。敏腕さと共に、編み物好きというチャーミングな一面もあり、そのアンバランスなところに女性としての魅力をとても感じます。フランスらしさを第一に、世界的に売り上げを上げていくというのは容易なことではないと思いますが、マチルダさんが次々と実践していく変革に大いに期待しています!

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